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朝礼で話したくなる人材育成1分間コラム「現場主義」

京セラ創業者の稲盛和夫さんが
日本航空(JAL)の再建を依頼されて
会長になったのは
2010年のことです。

その時、稲盛さんが感じたのは
つぶれた会社の社員は
つぶれた会社なりの雰囲気や意識を
持っていることだったそうです。

さっそく意識改革しなければと思い
会合を開き再建のための考え方
哲学を共有しようとしましたが

一流大学を出て
もう何十年も航空業界で生きてきた
幹部の多くは、

いまさら航空事業について
素人の老人が出てきて
企業の哲学が
どうのこうのと言われても困る

そんな態度で
中にはあからさまに
不満を口にする人もいたとのことです。

日本航空といえば
大学生の就職人気ランキングで
常にトップクラスの常連です。

一流大学の卒業生の中でも
とりわけ優秀と言われる人たちが集まった
企業の代表格です。

その日本航空でも
順調にエリートコースを歩んできた
幹部にとって
いくら京セラや第二電電で成功した
稲盛さんであったとしても

航空業界が置かれている
国際的な状況など
わかるはずがないと
思っていたに違いありません。

まして、
「考え方を変えろ」
「哲学を持て」
「仕事に関する道徳観を理解しろ」
「それが企業再生の第一歩」
と、言われても
新入社員でもあるまいし
いまさら何を言っているのか
という、気持ちだったでしょう。

稲盛さんも困ったはずです。
しかし、稲盛さんはひるむことは
ありませんでした。

理解しない幹部は
厳しく叱りました。
出されていたおしぼりを
投げつけた事もあったというのですから
まさに怒り心頭に発すです。

そのうち、
考え方を変える幹部が
1人、2人と現れてきます。

そして、これまで
こんなことも理解できずに
仕事をしていたのは
人間として恥ずかしいと
反省する幹部が
次々と現れました。

さらに、稲盛さんは
現場にも足を運びました。

キャビンアテンダントといえば
女性憧れの職業のひとつです。

容姿端麗で語学力があり
丁寧な接客ぶりは
あらゆる航空会社の中でも
JALのキャビンアテンダントの
ひと際評価が高いものです。

その人に立に対して
稲盛さんは

お客様がJALに乗りたい
本当にそう思ってもらえる
態度、言葉遣い、考え方を気づかせます。

お客様と一番近い
現場にいる人たちが
変わらなければ
会社の再建ができないことを
訴えました。

彼女たちからすれば
まさか稲盛さんが現われて
自分たちが最も得意とする
接客の仕方を説かれるとは
思っていなかったでしょう。

次は整備工場
さらにお客差の荷物を
飛行機に積んだり降ろしたりする部門
機内食を作る人たち

稲盛さんは、
あらゆるメンバーに
再建の基本となるポリシーを説きました。

考え方を変えてほしい
これまでの行動・習慣を変えてほしい

訴え続けたのです。

その結果、日本航空が
再建に向かって順調に進んだということは
みなさんも知っての通りです。

稲盛さんのすごいところは
トップ自らがとにかく現場の人と
徹底的に話をしたとことです。

理解してもらう
その意気込みが全面に出ています。

あなたはいかがでしょうか。

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