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朝礼で話したくなる人材育成1分間コラム「木の議論、森の議論」

経営には、取締役会をはじめ
会議が付きものです。


会議においては
きちんとした議論を行い、
会社を正しい方向へ導く決断を
しなければなりません。


ところが、
時として膨大な資料と
細かい数字の説明だけに終始する
会議があります。

担当者はよかれと思って
いろいろ数字を集めたのかもしれません。
資料が多い方が問題を正確につかむことができると
考えているのかもしれません。


しかし、数字を細分化していけばいくほど
全体が見えなくなる事もあります。


数字を細分化し、並べていくと
責任が明確になったり、
会議が充実したりするように思いがちですが
実際は逆の効果をもたらすことが多いのです。

 

なぜなら、
細分化しすぎることで
自分に直接、関係する業務範囲が狭くなり
他のところへの関心が薄れていくのです。

 

事業全体として
より良くしていく改善の方法が会議のテーマにならないのです。
それでは、何の為に細かく数字を明らかにしたのかがわかりません。

 

問題は、数字をどう取り扱うかです。
数字は読み方、使い方次第で、いろいろな結果をもたらします。

 

そもそも数字は
プロセスの結果です。

順番としては、数字は最後に出てくるということです。


それなのに、まず数字ありき
数字を振りかざして人を動かそうとするのは
幼稚なマネジメントです。


数字の前にはプロセスがあります。
プロセスの前には仮説があります。
仮説をもとにプロセスを組み立て、
実行してみた結果が数字です。

 

ある施策が失敗した場合
仮説の悪い人は
「この商品が悪かった」
といった言い方をします。

デキる人は違います。
「マーケティングが誤っていた。
 セールストークのこのやり方に問題があった」
というふうに捉えるのです。

 

数字を追いかけているだけは
仕事はどんどん苦しくなります。

 

そうではありません。

 

「お客様にどうすれば喜んでもらえるのか」
と、考えて、いろいろなアイデアを発案し
仮説を組み立てるようにしていると
数字を見ることが楽しくなっていきます。

 

自分の仮説がどこまで通用するのか
プロセスのどこが良くてどこが悪かったのか
どう直せばいいのか、
次から次へとやることが出てきます。



ぜひ、参加する会議の中で
木(数字)の細かい枝葉を見て
森(プロセス)を見ないような議論をしていないか
もう一度、振り返ってみて下さい。

 

トップマネジメントとは
木だけではなく、森を見て発言するものです。

 

株式会社ビジネスグランドワークス

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