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【コラム】「残念に思うこと」

新人研修をやり始めて25年になります。
振り返れば、つい昨日のことのようだった出来事もずいぶん年月が
経ったのだと感じます。よく「新人にマナーを身につけさせたい」という
お話をお聞きするのですが、真っ向から否定しています。
研修会社の代表としては、おかしな話だとお思いかもしれません。

その際に「なぜマナーが必要であるのか?」を聞くようにしています。
すると、新人の言葉遣いがなっていない、電話対応ができない、
先輩や上司へ自分からコミュニケーションをとることができない、
等の回答が返ってきます。

さらにしつこく、「なぜ、上司や先輩へ自分からコミュニケーションを
とることができないのか?」を尋ねます。ちょっと、う~ん、と考えられてから、
社会人としての考え方、スタンスが不足しているという結論にいたります。

よく「最近の若い人は・・」と愚痴を言っている人がいますが、
そもそも考え方やスタンスを育成していない企業側の責任が大きいと感じます。
考え方やスタンスとは、例えば
1.共通の目標に向かって、それぞれが役割を担い、各自が責任を
 果たしていくのが組織であること
2.自分ができないことをどうすればできるかを考えて工夫し、
 実行していくことが仕事であること
3.失敗を繰り返し、成功に近づけていく努力が求められること
4.失敗は恥ずかしいことではなく、失敗しないようにしている
 ことが恥ずかしいこと
5.自分を理解してもらう前に、相手を理解することで
 良き人間関係が築けるようになること
6.自分ができるようになったことは、周囲もできるように
 育成ができるようになること

ざっと書き出してみましたが、ほんの一部です。
大切なことは経験を通して自分で気付かないと意味がありません。
自分で気付いて、自分のスタンスをアップデートさせることが大切ですが、
それをマナーと言っている方をいつも残念に思っています。

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