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【コラム】「子育てコーチング」

講師室の上田です。

コーチングを習っている方々の中には、子育てにコーチングを
取り入れようという方が多くいます。私もその一人です。
そして、実践してみて、その効果の大きさを実感しています。
本当に子育てコーチングは『最強』とさえ思っています。

先日も6歳の長女と4歳の次女が些細なことで喧嘩を始めました。
それに対して、コーチングを知らないパートナー(妻)は指示命令型で接し、
「理由はともかく、顔を叩くのは良くなかったね。
次女ちゃんが悪いのだから、長女ちゃんに謝りなさい」と言うと、
次女は全く泣き止むこともなく、謝りもしませんでした。

もちろん、パートナーの言っていることは正論で、間違っていると
私も思ってはいません。そんなやり取りを何度か繰り返していましたが、
状況は全く変わらず、30分近く次女は泣き続けていました。

そこで、私は次女の気持ちに寄り添って、「長女ちゃんがゲームを
やらせてくれなかったから、嫌な気持ちになっているのかな?」と尋ねると、
次女は無言で小さくうなずきました。続けて、「そっか~、次女ちゃんは、
長女ちゃんと一緒にゲームしたかったのだね」と共感的に次女を理解してみました。
すると、次女は泣き止み、「一緒にしたかったの」と小さい声で答えてくれました。

この経験は初めてのことではありません。
子育てでコーチングを実践し始めてからの半年の間に何度となく、
同じような子供たちの変化を目の当たりにしてきました。
そして、その影響は子供たちにも少しずつ見え始めています。

長女が持っているグミを食べたいと言って、次女が泣いていた時、
初めは長女も「これは私のだから絶対にあげない」と頑なな態度をとって
いましたが、私が次女の気持ちに寄り添うと、長女も「良いよ、これあげる」と
優しくグミを渡してくれました。長女に「グミを次女にあげなさい」と言っていたら、
こんなことは起きていなかったかもしれません。
少しずつですが、子供たちも相手の気持ちを考えるようになってきているようです。

「子育てコーチングの教科書(著者:あべまさい)」という書籍で
「ペーシング」というコーチングスキルについて紹介されています
その書籍では、「相手の言うことや気持ちをうけとめる、もしそれ
自分にとっては都合の悪いものであったとしても、できるだけの忍耐と
思いやりを動員してしっかりと受けとめる」と記載されていました
まさに「忍耐と思いやり」が必要です。
親(大人)の世界観で子供を理解するのではなく、
子供の世界観で受けとめる、そして理解することが求められるからです。

「子育て」を会社での「人財育成」に置き換えて考えてみれば、
管理職やリーダーの方々が、メンバーの育成でコーチングを実践する効果が
大きいことが容易に想像できます。
指示命令型のティーチングで短期的にメンバーに仕事を覚えてもらいながら、
支持支援型のコーチングで長期的にメンバーの自主性を育ててみて
いかがでしょうか?

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